表示が早いのはどっち? さくらのレンタルサーバ VS エックスサーバー その1 《ページ表示速度比較編》

はじめに

この記事は、さくらのレンタルサーバとエックスサーバのページ表示速度の違いを比較したものです。

さくらサーバの契約期間が迫ってきたため、エックスサーバー(Xserver)への乗り換えも考え、さくらのレンタルサーバとエックスサーバの表示速度を比較してみました。

さくらのレンタルサーバとエックスサーバのサーバ機能比較『さくらのレンタルサーバ VS エックスサーバー その2 《機能比較》』は、下記にリンクを貼っておりますのでご覧ください。

私は現在さくらサーバを活用しておりますが、エックスサーバのほうがメリットが多ければいち早く乗り換えようと思っておりますので、公平な立場にて比較していることをお約束します。

「さくらのレンタルサーバ」「エックスサーバ」公式サイトを見ながら、以下の内容を読むとより一層分かりやすいかと思いますので、ぜひご参考になさってください。

それでは、どうぞ。

さくらのレンタルサーバは「遅い」のか?

私はいくつかのサイトでさくらのレンタルサーバを利用しており、またクライアントにもおすすめしているくらいですので、機能的にも性能的にもさくらサーバには十分満足しているのですが、

例えばGoogleで検索した際の結果には、

・「さくらのレンタルサーバ」は安定しているが遅い
・管理画面が使いにくい
・「さくらのレンタルサーバ」では遅かったので、「エックスサーバ」に乗り換えた

などといった否定的な記事が目に付きました。

それとは対象的に

・「エックスサーバー(Xserver)」はページ表示が早くストレスがない
・管理画面が使いやすい

などという記事を多く見かけます。エックスサーバに関しては、「使いにくい」といった記事はほぼなく、それが本当であればさくらのレンタルサーバからエックスサーバに乗り換えようと思い、ページ表示速度を比較してみました。

検証方法

今回の検証の方法は、複雑な方法は使わず、ごく単純な方法で行いました。

1、WORDPRESSサイト(いまご覧になっている)を、さくらサーバとエックスサーバに全く同じものを複製し、Google Page SpeedInsightsにてページ表示速度スコアの計測
2、リロードからページ表示までの体感速度を確認

比較するサーバ・プランは、

・ さくらのレンタルサーバ<スタンダード>
・ さくらのレンタルサーバ<プレミアム>
・エックスサーバ<スタンダード(旧X10)>

の3つのプランです。

1と2の測定を、3つのサーバ・プランで同時刻に実行、それを数回行います。
この方法で実際どのくらいの違いがあるかを調査しました。

さくらのレンタルサーバは「遅くはなかった!」

プランさくらのレンタルサーバ
<スタンダード>
さくらのレンタルサーバ
<プレミアム>
エックスサーバー
スタンダード>
(旧X10)
初期費用1,048円(税込)1,048円(税込)3,300円(税込)
金額(1年間)年間一括 5,238円(税込)年間一括 15,714円(税込)年間13,200円(税込)※1
ページ表示速度スコア
PC※2
(PageSpeed Insights)
839595
ページ表示速度スコア
モバイル※2
(PageSpeed Insights)
405454
体感少し、表示がもたつくエックスサーバ
とほぼ変わらない
さくらのレンタルサーバ
とほぼ変わらない
CPUIntel(R) Xeon(R) CPU
E5-2650 v3 @ 2.30GHz
Intel(R) Xeon(R) CPU
E5-2650 v3 @ 2.30GHz
AMD EPYC 7402
2.80GHz x 2
メモリ48GB32GB512GB
OSFreeBSD 11.2-
RELEASE-p14 amd64
FreeBSD 11.2-
RELEASE-p14 amd64
Linux
Webサーバ(Apache)2.4.482.4.482.4.6
データベース MySQL 5.7 MySQL 5.7 MariaDB 10.5.x
<公式サイト>
その他のスペックを確認
さくらのレンタルサーバ
スタンダード
さくらのレンタルサーバ
プレミアム
エックスサーバー
スタンダード(旧X10)
サーバプラン比較

※1:契約期間を12ヶ月とした場合の1年分の金額。契約期間13ヶ月以上の場合は、更に安くなります。
※2:WORDPRESSを複製し、全く同内容のWORDPRESSを各サーバへ設置。Google PageSpeed Insightsにてさくらのレンタルサーバ<スタンダード><プレミアム>、エックスサーバー<スタンダード(旧X10)>の3サイトを同時刻に複数回計測した結果。

結果は、見てお分かりのようにさくらのレンタルサーバ<プレミアム>とエックスサーバ<スタンダード(X10)>のGoogle SpeedInsightsのスコアはほぼ互角。何度やってもほとんど同じ数値でした。
また、体感もほとんど同じように感じました。

しかし、さくらのレンタルサーバ<スタンダード>と<プレミアム>に関しては、価格差の分だけページ表示速度はさくらのレンタルサーバ<スタンダード>が若干劣っていました。CPUは変わらないようでしたので、さくらのレンタルサーバ<プレミアム>はページ表示速度を高速化するようなチューニングが施されているようです。

結論

「さくらのレンタルサーバは遅くはない」ということが分かりました。薄々感じてはいましたが、赤の他人の書く記事を鵜呑みにしてはいけなさそうですね。

「遅い」の種明かしをすると、
さくらのレンタルサーバが「遅い」と言われているのは、 さくらのレンタルサーバ<スタンダード> (年額5,238円)と エックスサーバー<スタンダード(旧X10)>(年額13,200円※1)の比較だからです。この2つのプラン、価格差は2倍以上。

そもそもこの2つのプランは価格帯が異なるため比較対象になりません。低価格のさくらのレンタルサーバ<スタンダード> が遅くてその2倍以上もするエックスサーバ<スタンダード(旧X10)>が早いのは当然でしょう。

では、なぜそんなばからしい比較の記事を出すのか?

理由は、エックスサーバのアフィリエイト報酬がさくらのレンタルサーバの報酬よりもだいぶ高額だから。

拝金主義のアフィリエイトブログには、みなさま騙されないようにしましょう!

さいごに

さくらのレンタルサーバを検討している方は、同価格帯で比較すればさくらサーバの速度は決して遅いものではありませんので安心してください。

ちなみに、このサイトはさくらのレンタルサーバ<スタンダード>プランで運用しております。
確かにもっさりはしていますが、そんなに遅いという感じはしませんので、ご参考に。
また、WORDPRESSのページ表示速度が遅いとお悩みの方は、<プレミアム>に移行するのが良いかと思います。

移行が難しいとお考えですか?いえいえ、簡単です。

WORDPRESSであれば、プラグイン「All-in-One WP Migration」でまるごとサイトを複製できます。今回はこのプラグインを使用してサイトを複製しましたが、1時間かからず簡単にまるまる複製でき本当に楽でした。

そして、さくらのレンタルサーバにはエックスサーバにはない、サイト設定をする上で非常に簡単に設定できる機能がありますので、それらを用いればすぐに移行はできてしまいました。こちらもご参考に。